雑記

「地域連携に資するICTの研究」
―IT使用による地域医療の取り組みの実際と可能性

                        2008/11/26



病院医院間では電子カルテにより情報整理がされ、全国的な規模での標準化などの問題を残しつつも、法制度およびしくみも整ってきている。医療分野の人材不足や業務の細分化とそれに伴う物理的および内容の拡大に、IT技術の貢献度は今後も高まると考える。ここで、地域医療の中でのITの特性を生かした医療活動という視点から、実際どのようにつながり医療情報を活かすことができるかについて、臨床場面を通して検討を試みる。


―1 問題提起

 現在の日本の医療事情は「崩壊」「格差医療」とも報じられ人材・制度・体制・社会環境など様々な問題がある。背景に社会問題を包含する医療問題には、政治上および制度上の原因も多く取り上げられているが、日本の医療文化やしくみのほか生活圏の拡大や生活形態の特徴に合った視点から改善できる部分も少なくないと思われる。近年の日本のIT分野の発達・発展と、生活の中のITに関連するコミュニケーション網とIT機器および情報・IT関連人材の社会での普及と浸透から、これまでよりさらに医療分野での積極的な技術活用が可能になった。つまり、マスメディアで報じられるような膨大な問題を含む医療の現状も、まず取り組み可能な現実場面から、より具体的にその在り方を生活の中で検討することで、異なる角度からの問題の改善を期待できるのではないかと考えた。


―2 目的・意義

地域医療と健康活動の在り方とIT技術を活用可能なヘルスケアシステムについての考察を行うことにより、現実の医療活動と日常生活上の健康問題への取り組みを検討する


―3 方法

フィールドワーク 
地域医療は人々の生活の場であるため、フィールドワークは客観的データのみではない解釈的視点から捉える点に着目し、ITの活用が可能な地域医療の臨床現場について、そのモデルから相互関係構成の把握と検討を行いたい。


オタワ憲章のヘルスプロモーション活動の方法として、

1 健全な公共政策の確立
2 支援的な環境の創造
3 地域活動の強化
4 個人の技術の向上
5 ヘルスサービスの刷新
があり、
バリアフリー対策や過労死問題対策、健康教育から情報提供や2008からの特定健康診断なども含まれる。
この憲章の中での健康の定義は、以下による。

 <健康>
               
環境     
ライフスタイル     
生物学的要因    
保健医療体制


健康の決定要因(Lalond,M. 1974)


プライマリヘルスケアがヘルスプロモーションの中で効果的に活かされることで、地域や個人の健康の維持向上につながれば、結果としてQOL向上につながることが期待できる。


―4 まとめ

首都圏近郊では年齢層も多様で、経済的な面やサポート体制などの点からも、IT普及率とIT技術による医療分野での副次的な効果も発揮されやすいことは、インターネットである程度の情報を得たのちにアドバイスを求めるというケースからも、既に少なからず個人レベルで行われていると考えられる。


地域医療の連携とITの活用
技術作成のための人材・資源の確保
人材養成のための人材・しくみ
技術運用のための人材・しくみ
技術活用のための人材・資源